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現在ケンブリッジ大学経済学部および同大学セント・エドマンズ・カレッジにて在外研究に従事しております。


Toru Yamamori 2014 "A Feminist Way to Unconditional Basic Income: Claimants Unions and Women’s Liberation Movements in 1970s Britain," Basic Income Studies; 9(1-2): 1–24.
↑ イギリスで1970年代から80年代にかけて、ベーシック・インカムを求めて闘った女性たちがいました。現在のベーシックインカムをめぐる学問と運動、またフェミニズムをめぐる学問において、まったく忘れ去られていた(または知られていない)闘いを担った人びとに初めて出会ったのは13年前のことでした。その後巡り会った人びとに導かれながら、ミステリーを解くように、点と点がつながり線へ、そして一つの絵が見えてきました。
 バーミンガムの街角で人種差別に憤激した夫を刑務所に奪われながら子どもを育てていた女性、トイレもない生家をあとにロンドンに出て来た女性、知っている大人は皆失業者だったという小さな炭坑村で育った女性、既婚女性として初めてロンドンの公営住宅に自分の名前での入居を勝ち取った女性、ミス・ワールド・コンテストへの抗議で逮捕され裁判を前に苦悩する女性、、、彼女たちは同じく福祉を受給/要求する男女の仲間たちと要求者組合という組合を作り、ベーシック・インカムを要求し、やがては全英の女性解放運動にベーシック・インカム要求を支持するよう求めます。全英女性会議で彼女たちが提案したベーシック・インカム要求動議が、数千人の女性たちの多数決で可決されようとしたその時、なんと議長は、、、、。
 長年にわたり実際的にも精神的にも励まし続けて下さった要求者組合の元組合員の皆さんに感謝いたします。幸いにして本論文は、2014年Basic Income Studies最優秀論文賞を受賞致しました。賞は私個人にではなく、彼女たちの闘いに与えられたものと考えております。


Yannick Vanderborght and Toru Yamamori eds. 2014. Basic Income in Japan: Prospects for A Radical Idea in A Transforming Welfare State, Palgrave Macmillan.
↑ 共編者と執筆者の皆さんのおかげで、読み応えのある内容になったのではないかと思っています。企画の過程で、京都にて執筆者の集まり(05/19/2013:ベーシックインカム:福祉国家を改革するラディカルな構想?)を持てたのも楽しい思い出です。集まりの一部は公開で行いました。参加して下さった皆さんの熱意にも助けられました。ありがとうございました。

レン・ドイヨル/イアン・ゴフ (遠藤環・神島裕子・馬嶋裕*・山森亮* 訳:*は監訳者) 2014 『必要の理論』勁草書房.
↑ 共監訳者の倫理学と英語についての深い知識、また開発経済学と政治哲学がそれぞれご専門のお二方の訳者のおかげで、原著者の意図する所をあまり損なうことなく、日本語に移し替えられたのではないかと思っています。先日原著者の一人ゴフさんを、ケンブリッジで私が所属する研究グループのワークショップにお招きしてささやかなお祝いをすることができました。


山森 亮 Toru Yamamori

同志社大学経済学部経済学科
研究テーマ:社会政策・福祉国家の思想史・現在・明日



同志社大学経済学部 専任教員紹介/ゼミ紹介

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